American Footballの来日公演が2025年の3月に決定しました。2014年に再結成し、2015年、2017年、2019年に来日。2020年には単独ツアーが決定していましたが、コロナウイルスの影響でキャンセルになってしまいました。そして2025年の3月、「American Football(LP1)」のリリース25周年を記念したアニバーサリーツアーの一貫として、待望の来日公演が決定しました。(American Footballのチケット情報はこちら)
American Footballは、1997年にアメリカのイリノイ州で結成されたエモ・インディー・ロックバンドです。彼らのデビューアルバム『American Football (LP1)』は、エモシーンに大きな影響を与え、今なおフォロワーが絶えない伝説的なバンドです。本記事では、American Footballの歴史や音楽、そしてなぜ今でも彼らが世界中で愛されているのかを紹介します。
目次
1. バンドの結成と初期の活動
American Footballは、1997年にアメリカのイリノイ州で結成されました。メンバーは、マイク・キンセラ、スティーヴ・ホームズ、スティーヴ・ラモスの3人でした。マイク・キンセラは、もともとCap'n Jazzというバンドで活動しており、その経験が彼の音楽的な基盤を築いています。
彼らはデビューから程なくして、1999年にセルフタイトルの1stアルバム『American Football (LP1)』をリリースしました。そして、その直後に解散しました。このアルバムは、エモとインディー・ロックの融合が特徴で、繊細なギターリフ、ポストロック的なアプローチ、そして感情的な歌詞が組み合わされています。そして、この作品は90年代エモを語る上で欠かせない名盤であると言われています。
2. 1stアルバム「American Football (LP1)」について
American Footballの1stアルバム『American Football (LP1)』は、エモやインディーロックの歴史の中で非常に重要な位置を占めています。1999年にリリースされたこのアルバムは、当初は広く注目を集めることはありませんでしたが、後に多くのファンに愛され、エモのクラシックとしての地位を確立しました。『LP1』は9曲で構成されており、特にその独特なギターワークと控えめなボーカルスタイルが特徴です。以下に、いくつかの曲を紹介します。
「Never Meant」
アルバムのオープニングを飾る「Never Meant」は、American Footballの代表曲と言える曲です。この曲は、繊細で感情的なギターリフとシンプルながら力強いリズムが印象的で、失われた関係や未練をテーマにした歌詞がとても共感を呼びます。「Let’s just forget everything said」という冒頭のフレーズは、多くのリスナーにとって象徴的な一節なのではないでしょうか?
「The Summer Ends」
アルバムの2曲目に収録された「The Summer Ends」は、タイトル通り、夏の終わりとともに感じる喪失感や物寂しさを感じます。曲はゆっくりとしたテンポで進行し、静かに感情が高まるような構成が特徴です。ギターとトランペットの絡み合いが独特で、曲に優雅さと悲しさを同時に与えています。トランペットの柔らかい音色は、American Footballの曲にしばしば登場し、エモーショナルなトーンをさらに深めています。
「Stay Home」
「Stay Home」は、アルバムの中でも特に感情的な曲であり、その歌詞とメロディが心に響きます。この曲では、ミニマルなアレンジと反復するギターフレーズが印象的で、聴いているうちに深い静けさとともに内面的な感情を掘り起こすような感覚に引き込まれます。8分10秒の少し長めの曲ですが、曲への没入感が強く長さを感じさせられません。
アルバムを通して
『LP1』の大きな魅力は、音楽的な革新性にあります。彼らは、当時のエモやインディーシーンで一般的だった音楽スタイルとは異なるアプローチをしています。例えば、ギターのオープンチューニングとアルペジオの多用は、他のエモバンドではあまり見られない特徴だと思います。これにより、曲に浮遊感と温かみが生まれ、シンプルなメロディが感情を豊かに表現しています。
彼らの音楽は、エモやインディーロックという枠に収まらず、独自の美しさと感動を提供しています。もしまだこのアルバムを聴いたことがない方がいれば、ぜひ一度聴いてみてください。その深い感情の世界に、きっと引き込まれると思います。
2ndアルバム「American Football (LP2)」について
American Footballは、約15年の沈黙を経て2014年に再結成しました。この再結成は、当時のファンだけでなく、新世代のリスナーにも大きな驚きを与えたのではないでしょうか。2016年には2ndアルバム『American Football (LP2)』をリリースし、バンドは新たなフェーズに突入します。
『LP2』では、初期の感情的な要素を保ちながらも、より成熟したサウンドを展開しています。アルバム全体を通じて、メランコリックで内省的なテーマが引き継がれ、繊細なギターリフと複雑なリズムが融合しています。以下に、いくつかの曲を紹介します。
「My Instincts Are the Enemy」
この曲は、感情的なギターリフと、メロディアスで淡々としたボーカルが印象的で、American Footballらしい静かな激情が感じられます。繊細な楽器のアレンジが、内面的な葛藤を美しく描写しています。
「I’ve Been So Lost For So Long」
この曲もアルバムを代表する曲で、孤独感や自己反省がテーマとなっています。American Footballらしい繊細で感情的なギターラインと、内面的な苦悩を描いた歌詞が特徴的です。彼らの静かな情熱と美しいメロディが詰まった名曲です。
3rdアルバム「American Football (LP3)」について
3rdアルバムは2019年にリリースされました。エモとインディーロックの境界をぼやかす彼らの特徴はこのアルバムでも健在ですが、同時により広がりのあるサウンドや多彩なゲストボーカルの参加によって、バンドとしての進化を明確に打ち出しています。以下に、いくつかの曲を紹介します。
「Silhouettes」
アルバムのオープニングトラックです。壮大でドリーミーなイントロが印象的で、バンドの音楽的進化が感じられます。エモだけでなく、ポストロック的な広がりも持つサウンドが特徴で、彼らの新しい方向性を示す重要な一曲です。
「Uncomfortably Numb (feat. Hayley Williams)」
Paramoreのヘイリー・ウィリアムスがゲストボーカルとして参加しているこの曲は、LP3の中でも人気の曲です。静かなイントロから始まり、徐々に感情が爆発するような展開が魅力的です。ヘイリーとのボーカルの掛け合いが感情をより深く表現しています。
American Footballが世界中で愛され続ける理由
American Footballは、エモやインディーロックのシーンにおいて、特異な存在として多くのリスナーに愛され続けています。1999年に発表されたセルフタイトルのデビューアルバム『American Football (LP1)』は、バンドの解散後も静かに評価され続け、再結成後にリリースされた2作目『American Football (LP2)』や3作目『American Football (LP3)』も幅広い世代に支持されています。
彼らが世界中で愛され続ける理由は、独特な音楽スタイルや繊細なギターワークだけでなく、普遍的なテーマの中にある深い感情を静かに訴えかける感情表現にあるのではないでしょうか。彼らの音楽は、特定の時代やシーンに限定されず、時を超えて愛され続ける普遍的な魅力を持っていると思います。
彼らの音楽をまだ知らない方も、ぜひ一度聴いてみてください。その音楽の深みと美しさに、きっと魅了されることでしょう。